東京都中央卸売 豊洲市場 青果仲卸

社長ブログ

卸し売りと売る


我々仲卸は、卸し売りのはずが、いつしか「売る」方に偏ってきてはいないだろうか。あるお客さんが、「なんでオマエのところには値札がついていないのか」と言われたことがあった。

「値札のついたモノを買いたきゃスーパーなどの小売りに行って」って言ってしまった。卸し売りの基本は相対取引と私は思っていて、小売にも相対販売はあるが、同じ相対でも小売りと卸とは異なる部分がある。人と対峙するのは一緒だが、卸には得意先によって販売価格・数量を変えるというルートセールスならではの販売方法が用いられる。

相場というイキモノを調整するのが仲卸の役目のひとつ。それには経験と知識とセンスが必要と考えている。

「腕のないヤツは、値段でしか相対できない」って先輩から教わりました。実感しています。それぞれの商品にストーリーがあるように販売価格にもストーリーをつけることで、いつのまにか役目である調整機能を果たしているのだと。